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第2巻第13話 金の亀の伝説 前半 螺城の築城

ruavang.png今回も荒唐無稽な幽鬼との戦い、いろんな魔法アイテムが登場します。
文郎(ヴァンラン)が滅び、甌貉(オーラック)国になりますが、城がうまく建設できないので、神に祈ると金の亀が助けに来ます。
安陽王(アンズォンヴォン)と金の亀が協力して幽鬼を倒すと無事、城が完成します。(というか土台の工事しっかりしようよ)

●文郎(ヴァンラン)が滅び、甌貉(オーラック)国に
 甌貉(オーラック)国の王である安陽王(アンズォンヴオン)は、巴蜀(バトック 中国四川省)出身の人で、姓は蜀(トック)名は泮(ファン)と言います。かつて先祖が雄王(フンヴォン)の王女媚娘(ミーヌォン)に求婚したのですが、雄王(フンヴォン)が許さなかったので、そのことに恨みを持っていました。
 泮(ファン)は先祖の志を果たすことを望んで、兵を挙げて雄王(フンヴォン)を攻め、文郎(ヴァンラン)国を滅ぼし、国の名を甌貉(オーラック)に改め、その王になりました。そして越裳(ヴィェトゥオン)の地に城塞を建てましたが、築いても崩れてしまいます。

●金の亀の来訪
 王は祭壇を作り、斎戒して、百の神々に祈りました。3月7日になると、老人が東からやって来て城の門に立つのが見えました。彼は嘆いて言いました。「この城はいつ建て終わるのか。」王は喜んで彼を宮殿に迎え入れ、挨拶をして聞きました。「私はこの城を何度も建てましたが何度も崩れて、多大な労力を要しましたがまだ完成しません。いったいなぜでしょうか。」老人は「清江(タインザン)からの使いが来る。王といっしょに築けば成功するだろう。」そう言い終わると去って行きました。
 翌日、王が東門に行って待つと、突然、金の亀が東から来て水面に浮かんでいるのが見えました。亀は人語を解し、「自らは清江(タインザン)の使いで、天と地、陰と陽、鬼と神についてよく知る者だ。」と言いました。王は喜んで言いました。「老人が事前に知らせてくれた通りです。」
 そして金の亀を輿(こし)にのせて城に入り、殿上に座るように招き、なぜ城塞を建てることができなかったのか聞きました。
 金の亀は、「この山に宿っている精気は、前王の息子の霊で、国の仇を討ちたがっています。また白いにわとりが千年生きて妖怪となり、七曜(タットジェウ)山に隠れているのです。」「山には幽鬼がいて、それはここに埋められた前の時代の楽士の魂です。近くに旅行者のための宿があり、主人は悟空(ゴコン)という名です。娘が1人いて、また白いにわとりもいますが、実は幽鬼の気の残った姿で、旅行者が宿に泊まると、幽鬼は何千もの形に変化して害をなし、多くの人々が殺されるのです。」
 「今、白いおんどりは宿の主人の娘と結婚しています。もしおんどりを殺すことができるなら、幽鬼は滅ぼせるでしょう。彼は陽の気を集めて妖魔の書に変え、オウムがその書を持って栴檀の木の上を飛んで、天の神に城塞を破壊するように頼むのです。私がかみついてこれを落とし、王がすばやくそれを拾って取るならば、城塞を完成させることができるでしょう。」

●宿屋での幽鬼との戦い

 金の亀は王に旅行者のふりをして宿に泊まり、金亀を門の上部に置くように言いました。悟空(ゴコン)は言いました。「この宿には妖魔がいて、夜になるとよく人を殺す。今日はまだ日が暮れていないから、あなた様は泊まるのはやめてすぐに行ってください。」王は笑って「死も生も運命、幽鬼に何ができるか、私は恐ろしくはない。」と言うと、宿に留まりました。
 夜になると、外から幽鬼がやって来て呼びました。「そこにいるのは誰だ。早く門を開けないか。」金の亀は「門は閉まっているぞ。お前は何をするつもりだ。」と叫びました。すると幽鬼は火を放ち、千の形、万の状態に変化し、幾千万の怪異で脅迫しようとしましたが、中に入ることは結局できませんでした。
 朝になってにわとりが鳴くと、幽鬼は逃げ去ってしまいました。金の亀は王と共にこれを追いかけて七曜(タットジェウ)山に向かいます。幽鬼の体は縮まって消えてしまいました。王は宿に戻りました。
 翌日の朝、宿の主人は宿泊した客の死体を埋葬するために人を行かせましたが、王が依然として笑っているのを見て、みんなで拝んで言いました。「あなた様が安全でいられるなら、聖人に違いない。」そして、人々を救うためにこの神の術を教えてくださいと頼みました。

●白いニワトリを殺し、幽鬼の書を奪う

 王は言いました。「お前たちが白いにわとりを殺して犠牲に捧げれば、幽鬼は消え去るだろう。」悟空(ゴコン)はこれに従い、白いにわとりを連れてきて殺すと、娘も倒れて死にました。王は七曜(タットジェウ)山を掘り、古い楽器と骨を燃やして灰にし、川に捨てるよう命じました。
 空が暗くなると、王と金の亀は越裳(ヴィェトゥオン)山に登り、幽鬼が6本足のオウムに変身して、書をくわえ栴檀の木の上に飛ぶのを見ました。金の亀は黒いネズミに変身し、オウムを追いかけ足を噛むと、書は地面に落ち、王はすぐに拾い上げ、バラバラに引き裂きました。

●幽鬼の滅亡と、螺城の完成

 それ以来、幽鬼は滅亡しました。城塞は半月あまりで建てられて完成しました。その城塞は広さが千丈を超え、タニシのようにらせん状にねじれているため、螺城(ロアタイン たにしじょう)と呼ばれました。また曰思龍(トゥロンタイン)城とも呼ばれます。唐(ドゥォン)の人々はそれを昆侖(コンロン)城と呼んでいました。おそらくそれが非常に高いからです。